ヒプノセラピーでは、
人のココロの状態をより良く変えていくために、『暗示』を創り、暗示として使うのですが、
その1つの方法として、
『メタファー』というものがあります。
『メタファー』とは、“例え話”のことです。
“例え話”の中に含まれる暗喩から気づきを与え、
潜在意識に、前向きな考え方を定着させます。
今日は、『メタファー』の1つを紹介します。
すでにご存じかもしれませんが…。
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◆ 人間万事塞翁が馬
(じんかんばんじさいおうがうま)◆
国境に近いある村に、老人が住んでいました。老人は、とても立派な馬を飼っていました。
周りは「なんて幸せなこと」と言いましたが、老人は「それが幸せとは限らない」と。
ある日、不注意から、その馬が国境を越え、隣国の方へ逃げ出してしまいました。
周りは、気の毒に思い、なぐさめながら、「こんな不幸なことが起きるとは」と。
老人は言いました。
「これが不幸だとは限らない」。
月日が経ったある日、なんと、逃げ出した馬が、老人の元に帰ってきました。しかも、立派な馬を一緒に連れてきたのです。
周りは、祝福して言いました。
「こんな幸せなことが起きるとは」。
しかし、老人は言いました。
「これが幸せとは限らない」と。
ある日、老人の息子が、馬に乗っていたところ、落馬してしまい、足を骨折、足が不自由になってしまいました。
周りは、慰めながら言いました。
「こんな不幸なことが起きるなんて」
しかし、老人は言いました。
「これが不幸とは限らない」と。
その1年後、隣国が突然、攻めてきました。村の全ての若い男性は、戦うために徴兵され、ほとんどが戦死してしまったのです。
しかし、老人の息子は、足が不自由なため、徴兵されず、生き延びることができたのです。
しかし、老人は言いました。
「これが幸せとは限らない」と。
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いかがだったでしょうか?
あなたにとって、
何かの気づきがあれば幸いです。
今回の話のとらえ方は、人それぞれですが、
・周りは、好き勝手な判断をするもの。
いちいち気にしない。
・幸も、不幸も、とらえ方次第で変わる
・目の前の出来事に、一喜一憂せず、
現れた現実の“意味”を考えてみる。
正解、不正解ということではなく、
人それぞれの解釈があり、全てが正しいのです。
イソップ物語の
「うさぎとカメ」、
「北風と太陽」、
「アリとキリギリス」なども
『メタファー』です。
1回聞いただけでも
印象に残り、いつまで経っても
忘れないものです。
高校生のとき、漢文で習った、
『矛盾』という言葉もそうですね。
どのような経緯で『矛盾』ができたのか、
強烈な印象として残っていますよね。
“印象に残る”とは、
“潜在意識の中に定着する”ということです。
ヒプノセラピーや
NLP(神経言語プログラミング)は、
脳の性質を知り、それらを最大限に利用して、
“望む行動や反応を、潜在意識の中に定着させ、
より前向きに、より心豊かになっていく手法“なのです。
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